『遊戯王 マスターデュエル』は新時代のネット麻雀である

遊戯王マスターデュエルをプレイしている。

 

面白い。こんな歳になって初めて遊戯王を不真面目にでもプレイする事になるとは思ってもみなかった。



何故これまで『遊戯王』に触れなかったか?

 

初動で触らなかったのは「身近で流行らなかった」が理由のほぼ10割を占めるだろうと思う。

 

何故流行らなかったかは単純に物理的・心理的参入障壁がある。

どんな業界でも初心者の障壁問題があるが全くそれと同じ話でもある。



筆者は若い時はかなりゲームセンターにどっぷりだった事もあり、カードショップに入る事自体があまり無かった。

 

出入りの自由度で言うと、お金を入れれば勝手にプレイできるゲーセンは非常にありがたかったりした。

割と閉じた空間に思えるカードショップの門を叩く人は相当に好きだったんだろうと思う。



遊戯王という言葉は当然知っていながら20年そこら無視してきたわけなので一生触る事は無いだろうと思っていたが、この度出たマスターデュエルはやる気が起きた。

 

何故今更触ろうという気が起きたのか?

 

それは『ルールの解釈を全てゲーム側が行ってくれるから』である。



アナログゲームの不安定なルール

遊戯王のルールは複雑怪奇である。

 

と、いうよりはカードゲーム全般、もっと言えばボードゲームも含めて『ゲーム』と名の付くものは大体が複雑怪奇であり、だからこそ面白いとも言える。

 

以前はまったDCGとして「ドラゴンクエストライバルズ」があったが、かなりシンプルなカードテキストで構成されていたゲームのようでも、それでも複雑であった。



みなさんも昔やってたゲームのルール解釈が間違ってたなんて事はよくあるだろう。

 

その度に同意の基でルールを固めたりしながら最終的に身内ルールが出来上がる。

その中でゲームをやる分には非常に「公平」である。

 

しかしながら、各地にプレイヤーが点在するような有名ゲームだとそうはいかない。

 

ローカルルールAとローカルルールBの相反するルールが存在する場合、どっちが本当に合ってるかは分からず、大抵は立場や声がでかい方が勝ってしまい進行する。

 

あるいはどのどっちのルールも本当は間違ってる可能性すらある。

日本語は本当に難しい。



TCGは次々と新弾が出る毎により複雑怪奇になっていく傾向にある。

 

ポケモンカード遊戯王はジャッジを認定制にする事で大会等のルール統一を図っているが、早い話が「野良は好きにやってね」という事だ。

 

そりゃ当然である。いちいち見てられない。



あまりに複雑怪奇なゲームなせいで、文面を理解するのに非常に時間がかかる。

 

パターンAは?パターンBは?ならばパターンCはどういう処理か?

教えてもらっても、本当にこいつは正しい事を言ってるのか?と疑心暗鬼は晴れないだろう。

 

せっかく教えてくれてるのに「ホントか?」なんて言えないだろう。僕は無理。

 

実戦形式にしてみても、いちいち「このタイミングでこのカードの効果は発動可能か?」とタイムがかかる事になる。

そうなればカードゲームの醍醐味である読み合いまでも遠くなる。

 

一体何人に何時間迷惑をかける事になるのか?

 

勝負事となると、厄介な奴もたくさんいるだろう。

 

まぁ無理だ、新規参入。無理。



 

■CPUのジャッジはトライ&エラーを許容してくれる

 

ところがどっこい『マスターデュエル』は素晴らしい。

 

伝統的に複雑怪奇だったゲームにおいて、プレイヤー一人一人の横に厳正なジャッジが付いてくれたのだ。



『このカードを発動しますか?』

 

『特殊召還をしますか?』

 

『今この効果は使えません』

 

全てのタイミングを教えてくれるし、意に反した挙動をした場合、それは何故発生したのかを自由に復習可能なのだ。

 

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特殊召喚が出来ない時は、必ず何かしらの効果で引っかかっている。

 

そこに疑心暗鬼は存在しない。絶対的なルールが傍に座ってくれている安心感は何とも大きい。

イチャモンをつけてくる相手もいなければ、迷惑をかける相手もいない。

 

ただただトライ&エラーを繰り返せば克服出来る。




そしてプレイしてて何とも似た感覚を思い出す事になった。

 

それはいつかプレイしたネット麻雀である。

 

TCG程複雑怪奇ではないものの、ドンジャラと比べて麻雀は単純ではない。

 

様々な役があり、チー、ポン、カンと相手のターンに干渉するルールがある。

一番複雑なのは点数計算だ。

 

ネット世代で麻雀が出来る奴は大抵がネット麻雀で覚えた口であると思う。

 

とりあえず光った「チー」というボタンを押してみて、何故かロンが押せない。

何故だ?と調べてみてルールを理解する。

 

そんなトライアンドエラーが確実にネット麻雀世代を育ててきた土壌がある。



■『遊戯王 マスターデュエル』はとりあえず雑にプレイする(できる)ゲームである

 

真面目にプレイしてる皆様には申し訳ないが、上記の通りである。

もちろんやり込み要素が凄いあり実力が反映される事も分かったが、最初は凄い雑でいい。

 

是非とも皆さんマスターデュエルをプレイしてみてほしい。

このゲームは新時代のネット麻雀である。

 

雑に『灰流うらら』を切り、雑に『増殖するG』を発動させ、雑に『墓穴の指名者』を被せてトライアンドエラーをするのだ。

 

「ポンしますか?」と出れば雑に「ポン」を押せば良い。

結果として敗北するかもしれないが、何故ダメだったかを知る事が出来るようになる。

 

そして『天霆號アーゼウス』の効果を発動して「こいつ一人で良くない?」と言ってみて欲しい。

 

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ロボはつよい

 

 

ちなみにそんなトライ&エラーのトレーニングモード好きな人にオススメなのはLL鉄獣デッキだ。

 

僕のタイムラインの鬱気味の人がLL鉄獣によって全員元気になっているのを見るに、多分コンサータよりLL鉄獣の方が効く。

 

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