はじめに軽く自己紹介をすると、私はそこらにいる格闘ゲームを主にプレイするゲーマーだ。
ジャンルは問わず、アクション、RPG、カードゲーム、シュミレーション、パズル、FPS、RTS、最近ではロケットリーグを遊んでいる。
過去にはMMOに大ハマりしたこともある。
残念ながらMOBAは水が合わず(友達がおらず)、練習するだけしてみて離れてしまっている。
そんな僕がこの1年、少し狂気じみた熱量で布教活動を行ってるゲームがある。
アトラスから2011年に発売されたPS3/XBOX360用ゲーム「キャサリン」だ。
なんと今年の2月14日に新作である「キャサリン・フルボディ」が発売予定である。
今回筆を取ったのは
「何故、今、キャサリンをこれだけ推すのか?」
という自分なりの考えをまとめるためである。
<目次>
①ゲームとしてのキャサリンの画期的さ
②配信用ゲームとしてのキャサリン・フルボディのポテンシャル
③対戦ゲームとしてのキャサリンの熱さ・凄さ
④パズルゲームの大衆性と対戦ゲームとしてのキャサリンの可能性
⑤まとめ
⑥宣伝
タイトルの"配信用ゲーム"の文字に反応した人は②
"e"の文字に反応した人は③④だけでも見ていただけたら嬉しい。
①ゲームとしてのキャサリンの画期的さ
皆さんにとって、好きなゲーム、面白いと思うゲームは数多あると思うが、
「画期的なゲーム」といえば何を思い浮かべるだろうか。
僕は
最初に「GUNPEY」
ワンダースワンという携帯ゲーム機で最初発売されたこのゲームはいくつものリメイク版が作られた。
CMで流れてくるのは小気味の良い「繋いで消すのがグンペイだ♪」というフレーズ。
僕がはじめてこのフレーズを聞いた時、「繋いで消すのはテトリスだろ?」と思わず突っ込んでしまったのだが、実際にプレイしてみて分かった。「繋いで消すのがグンペイ」であり、「揃えて消すのがテトリス」なのだ。
何者にも変えられないキャッチコピーとゲーム性。
単純だがこの後に「GUNPEYっぽいゲーム」と言われるゲームは結局出ておらず、唯一無二の存在であったと言える。
次に「スプラトゥーン」
散々やりつくされ、限界かと考えていたFPSというジャンルに「陣取り」という要素を加えることで全く別のゲームにしてしまった。
FPSに感じていた限界というは、「結局エイムが速いかどうかで、それが得意なプレイヤーしか残っていないのではないか?」という疑問を払拭できなかったことであった。
一方スプラトゥーンはというと、相手との打ち合いが苦手なプレイヤーに「陣地を塗る、逃げ回る」といった役目を与えることで主観的にも客観的にも「役目を果たせた」と感じさせることができている。
(もちろん相手を倒すのが直接的損害を与えられて重要なのだが)
この発明は、故・横井軍平氏の「枯れた技術の水平思考」的発想の産物であり、2つの作品には同じ魂が乗り移っているのではないかと考えている。
最後に「キャサリン」
このゲームは一言で表すと「シンプル」である。
良質なアドベンチャーパート、豪華な声優陣、添えられているのは「ブロックを押したり引いたりして、上に登っていく」だけの驚くべき中毒性を誇るパズルゲーム。
それだけにもかかわらず、当時の複雑化が進むPS3のゲームで全世界100万本出荷を達成してしまった。
甘いマスクと魅惑のボイス、無駄の無い肉体とまさに本作に登場する「キャサリン」を体現した作品にみんな魅了されてしまったのである。
物事を創造する際に最も難しいのはシンプルなものを創ることであると考えている。
もしかしたら唯一の贅肉(チャームポイント?)が後述するコロシアム(対戦)モードだったのかもしれない。
②配信用ゲームとしてのキャサリン・フルボディのポテンシャル
前作「キャサリン」が発売した2011年はまだ配信や動画投稿は規模が拡大し続けていた時代であり、配信動画の視聴という文化は大衆まで広まっていなかった。
近年、ピアキャス、ニコニコ生放送、Twitch、Youtubeと裾野を広げていき、Youtuberという存在も確立された。
2018年はデジタルなキャラのガワを被ったVtuberも拡大し、広告効果も実証されてきたため、配信という分野はまだまだ拡大し続ける市場であろう。
PS4による配信の簡易化も影響し、配信の障壁が無いに等しくなり、昨今では「配信に向いているゲームかどうか」はゲームを選ぶ上での選択基準の一つにもなっている。
このゲームには大きく分けて3つのパートがある。
アドベンチャーパート、パズルパートそしてもう一つが踊り場パートである。
調度先日プロゲーマーのときどさんがPS3版のキャサリンの配信をしていらっしゃったので、そちらを例に解説していこう。
アドベンチャーパートは大人の修羅場ストーリーと共に、各キャラクターとの会話イベントが楽しめるパートである。
美麗なアニメ部分は言わずもがな、実況者の腕の見せ所であるサブストーリーも充実しており視聴者も楽しめるパートであろう。
次にパズルパート。これは試行錯誤しながら登頂・クリアを目指すパートであるが、これまでは大きな問題が一つ存在していた。
パズルパートが難しすぎたのである。
普段からゲームをやり慣れている人なら問題無いだろうが、なじみの無い人には正直厳しいと思われる。
一つのステージを長時間クリアできないと、視聴者のイライラも溜まっていき、最悪クリアが出来ないなんてことも十分起こりうる。
しかし、今回「キャサリン・フルボディ」で実装されたSafetyモード、これが凄い。
登頂の障害となる罠ブロックが無くなるだけではなく、なんと自動登頂機能すら完備されている。
つまり、はじめから「30分をリミットとし、リミットが来たら自動登頂を使用する」という風に決めておくことで詰むこともないし、配信時間も読むことができる。
一人でストーリーを楽しみたい人はもちろん、配信者に配慮した革新的なモードであると言えないだろうか?
最後に踊り場パート。
これはパズルパートのステージの間に挟まってくるパートで、サブイベントのフラグ管理や、ゲーム中のテクニックを習得したりするのだが、最後に「告解の部屋」と呼ばれる場所で究極の2択の回答を迫られる。
PS3版のキャサリンでは、告解の部屋で問われる質問の回答をインターネット上で回答比率を集計し発表するという機能があり話題となったが…
恐らく「キャサリン・フルボディ」が極めて配信向きと言える理由がここにある。
配信では、この究極の質問に対する"世間"とのやり取りがリアルタイムに行うことができるのだ。
問いかけられる質問はランダムであり、内容も個人間で意見が分かれるものが多い。
視聴者からの質問に答える放送を作っているYoutuber(Vtuber)も多いが、キャサリン・フルボディの質問はより演者の内面に向けた、より視聴者が求めるであろう質問が飛んでくるため、盛り上がることは間違いないし、生放送で思わぬハプニングが生まれる余地が十分ある。
また、前作のPS3版キャサリンはストーリーのネタバレ厳禁の関係上、7ステージ目以降の配信は禁止されており、配信可否のラインを心配する声もあったが、「キャサリン・フルボディ」では配信不能領域までくると自動的に配信ができなくなるので、安心して配信してほしい。
③対戦ゲームとしてのキャサリンの熱さ・凄さ
キャサリン・フルボディではオンライン対戦モードが実装予定であるが、これを聞いた大部分の人はこう言うだろう。
「そもそもキャサリンって対戦モードなんかあったっけ?」
無理もない。前作の対戦モードはゲームクリア特典のおまけモードであり、そもそもコントローラーが二つ無いとプレイすらできない。
言っちゃ悪いが(僕のような)一人用ゲームが好きで友達が少ないプレイヤーでは遊ぶことすら難しいのだ。
しかし、そんなマイナーなゲームモードに目をつけた人々が存在した。
アメリカやオーストラリアでキャサリンの大会は細々と開催され、熱量を帯びていったシーンはついに2015年にアメリカ・ラスベガスで毎年開催されているEVOという世界最大の格闘ゲームイベントのサイドイベントの一つとして採用されたのだ。
最終的にはその熱はこの文章を書いている私に伝播し、日本で開催されたEVO Japanでもサイドイベントとして開催され、東京でも定期的に対戦イベントを開催出来るまでになった。
その熱量に関しては、1分程のプロモーションビデオを2本も作成してしまったので、
それをご覧いただいた方がいいだろう。
この対戦モードを遊んだことのある人は一様にして「面白い」と称すのだが、何故面白いという評価になるのかそのゲーム性以外にも大きな理由がある。
この対戦モードをプレイしている時点で既にキャサリンというゲームが上手いのである。
格闘ゲームで言えばコンボ練習、パズルゲームであれば連鎖の練習。
本来高度な対戦を行うために必要ではあるが、習得に苦痛を伴う基礎にあたる部分が、
その面白くも難易度が高いストーリーモードをクリアするだけで全て身についてしまっているのだ。
対戦モードを初めてプレイする時点で中級者同士の戦いとなる。
そりゃ面白いわけだと思う。
興味を持った人は対戦モードの解説動画を作成しているので、参照していただきたい。
④パズルゲームの大衆性と対戦ゲームとしてのキャサリンの可能性
ゲームといえば多種多様なジャンルが確立されてきたが、その中で最も単純なジャンルが「パズル」であると思う。
体力も魔力も特殊ゲージも無く、攻撃ボタンも防御ボタンも存在しない。
大抵がが十字キーとボタン一つで遊べてしまう。
古くからのゲームの歴史を語れるほど詳しくは無いので、そこは専門家に任せるが、少なくともスマホゲーが大衆に広がる中、私の回りの老若男女がはじめてハマったスマホゲームは「パズドラ」か「ツムツム」であり、そこから複雑なゲームに派生していった。
(最近ではポケモンGOなのかな)
パズルゲームはその単純なゲーム性と奥深さからいつの時代もゲームという文化への大きな入口であったと思う。
さて、対戦ゲームという観点でキャサリンを見てみよう。
競技として遊んでいく上で絶対的に大事なのは「人口」である。
これはマイナー競技が常に抱える悩みであり、eスポーツ界隈でも例外ではないだろう。
各種MOBAやバトルロイヤル、FPSやスプラトゥーンは圧倒的なプレイ人口の上に成り立っている。
一方、1vs1を主流とした日本では比較的メジャーな格闘ゲーム界隈はどうだろうか?
ここに2018年のゲームソフト年間売り上げランキングを示そう
(引用:Game Compassより ファミ通ランキングの集計)
対戦可能なゲームでは任天堂タイトル、または複数vs複数のタイトルが多く、
1vs1のゲームはフィジカルスポーツを題材としたゲームに限られる。
次に2015年~2018年の格闘ゲーム売上本数の表を示す。(拾い物)
やはり圧倒的なのは任天堂の各ゲーム。そして2018年、格闘ゲーム界を席巻したドラゴンボールファイターズでさえも10万本に届かない…
それではキャサリン・フルボディの予想売上はどのくらいになるだろう?
アトラス作品は、P3、P4、世界樹の迷宮といった各タイトルの完全版や続編はタイトル毎に売り上げ本数が大体安定しているという(脅威的とも言える)データがある。(Wikipedia調べ)
それを考慮すると、キャサリン・フルボディの予想本数は少なく見積もっても国内約20万本…
しかも前作・今作共にCERO:Cのため、任天堂ゲームユーザーの中心であろう小中学生を除いたプレイ人数である。
・大衆性が高いパズルゲームというジャンルで
・完成された対戦モードを使用して
・キャサリン・フルボディをプレイしたがるような約20万人ものコアゲーマーが
・同じスタートラインに立って一斉にオンライン対戦を始める
この事実が2019年という現代で起こるのがどれ程凄いことか。
目の前にハレー彗星が飛んできたかとすら思った。
キャサリン・フルボディの対戦モードはゲーム業界における完全なブルーオーシャンである。
⑤まとめ
①~④に記したことを以下にまとめる。
・全世界的に認知されている優れたゲーム性。
・かなりの売上が予想されており、プレイヤー人口の多さが保証されている。
・国内でほぼ枯れているに等しかった、大衆性のあるパズルゲームというジャンル。
・時代に添うように改善され、大きなポテンシャルを持つ配信性。
・世界最大の格闘ゲームコミュニティーから認められた秘めたる競技性。
・ストーリーを楽しみながらゲームルールを覚えることで第一線に参入できる障壁の低さ。
私は現代のゲームに必要と考えられる全ての要素がこのゲームに詰まっていると考えており、今後どう発展するか楽しみに見守っていこうと考えている。
以上が私からの精一杯のプレゼンテーションである。
⑥宣伝
さて最後まで興味を持って読んでいただいた方に宣伝です。
こんだけ激推ししている「キャサリン・フルボディ」の世界最速(?)大会が、福岡で開催される格闘ゲームの祭典EVO Japan 2019のサイドトーナメントに採択されました。
ー開催概要ー
日時:2019年2月16(土) 11:00~
場所:福岡国際センター
参加費:無料
豪華優勝賞品や、豪華ゲストも…!?
参加登録サイト・詳細はこちら↓
奮ってご参加いただけましたら幸いです。
ではまた。